長野市に冬の到来を告げる恒例のえびす講煙火大会。
絢も大きくなって手がかからなくなってきたので、普通に見に行くことができるようになった。とはいえ、玲絢がおとなしく座って見続けていられるはずもなく、河川敷に展開している屋台の群れに飛び込んでいった。(琉は母とのんびり花火観賞)
とにかく人がいっぱいで、食べ物屋は凄い行列。
それほど食べたいものも無いようで、遊ぶ方の屋台を目をキラキラさせながら見ていた。
2人で相談してやることに決めた球入れのゲーム。
穴に入った球で列が揃うと景品が貰える、パチンコとビンゴゲームを合わせたようなもの。関西弁で調子のいいお兄さんが、気前よく球をサービスしてくれたり、穴に球が入った状態でスタートさせてくれたりするので、小さい子供でも十分楽しめるものだった。
2人で協力して2回挑戦し、1列揃えることができた。
すばらしい協力プレイ。(いつもこうならいいのに)
・・・しかし景品を選ぶ所に入ってからが長い。
あれこれ手にとっては戻し、なかなか決まらない様子。
あれあれなんか雲行きが怪しいぞ、と思っていたら、案の定、まず絢がエーンと泣き出した。
とりあえず2人を呼び戻してみると、玲がプリプリ怒っている。
『絢がこれが欲しいって言ってきかない!!』
『自分の話も聞いてくれない!!!!!!!』
『もう、こんなゲームやらなきゃよかった!!!!!!(半泣き)』
絢が持っていたのは、ミニーマウスのカチューシャ。
同じようなの持ってるじゃん、と言ったら、
『だってこれ光るの(LED)付いてるんだもん。わー(大泣き)』
・・・やれやれ。
お金は1人分しか払っていないので、貰える景品は1つだけ。
球入れを実質頑張っていたのは玲なので、今回は玲をたてて絢を説得。
玲がもらったきたのは、おもちゃの空気銃だった。
で、説得して納得できるはずもない絢には、絶対に失敗が無い別のゲーム(オタマで人形をすくうもの)で好きなものを取らせた。こちらもおまけを1つ入れてもらって御機嫌になり、最後は2人とも笑顔で母と兄の所に帰ることができた。
そんな感じで常に臨戦態勢な2人でも、人込みの中ではぐれないように玲が絢の肩にずっと手をかけて歩いていたりもする。
ケンカをするほど仲が良い、とは言うけれど。なんだかんだで仲良し兄妹である。