月別アーカイブ: 2016年10月

カプトプリル負荷試験と経口食塩負荷試験

原発性アルドステロン症の確定診断を得るには、いくつかの検査が陽性であることを確認する必要がある。

よく使われるのは「カプトプリル負荷試験」。

血液中ホルモンであるところのアルドステロンとレニン。
アルドステロンの分泌を促すのがレニンの作用。
レニンは少いのにアルドステロンが多いままなのが原発性アルドステロン症の特徴。
アルドステロンが多いと体内にナトリウムが溜まり血圧が高くなる。
これが原発性アルドステロン症による高血圧の症状。

カプトプリル負荷試験では、レニンの分泌を促す薬を飲む。その後の採血結果でレニンの量が少い(正確にはアルドステロンとレニンの比を見る)と「陽性」となる。

検査は以下のような感じで実施。

  1. 朝、病院に行く。
  2. ベッドの上で30分安静にした後、1回目の採血。
  3. カプトプリルを服用。
  4. ベッドの上で1時間安静。
  5. 2回目の採血。

ホルモン検査の際の採血は安静時のものを取る必要があるので、安静にしている時間がなかなかに長い。本やスマホを見るのもダメとのことで、やることはただ一つ。

寝る。

検査の時間中は、ほぼ寝ているだけなので楽といえば楽であった。

もう一つの検査は「経口食塩負荷試験」。

意識的に塩を取得して、尿に排出されるナトリウム濃度の値を見る。

検査は以下のような感じで実施。

  • 検査の2日前から毎食後に1gの「塩」を飲む。
  • 検査日は朝から「蓄尿」をする。この日も塩は飲み続ける。
  • 蓄尿とは専用の容器に1日分の尿を採取していく、というもの。1回につき数mlほど。

蓄尿の容器を1日持ち歩かないといけないのが面倒だったが、慣れてしまえばそれほど手間でもない。それより何より「塩」を飲むのが辛かった。どうやってもしょっぱいし、食事の最後が塩でシメというのはとてもつらい。これなら苦い薬を飲む方がよっぽど楽だろう。3日で終って本当によかった。

検査結果は2週間後に報告を受けることに。

参考
小児慢性特定疾病情報センター – アルドステロン症

原発性アルドステロン症

先日の入院の原因となった急性心外膜炎の経過確認のため、お世話になった病院を再訪。入院中ずっと高血圧気味だったので、原因調査のための血液検査の結果も聞くことができた。

心外膜炎は特に再発の心配も無し。胸膜炎の併発も無し。
心電図の結果も元に戻った。

「元に戻った」

「正常になった」でなく。

これは同じ病院で人間ドックを受けていたので分かったことだが、元々心電図の結果にやや異常を示す傾向があり、それが今回の心外膜炎の影響でむしろ正常値の波形に近くなっていたらしい。心外膜炎の症状が収まった結果、(少し異常のある)元の状態に戻ったのだった。

ドック受けててよかった。ドック受けてた病院を紹介先にしてもらってよかった。

で、高血圧の原因調査の結果、言い渡されたのが「原発性アルドステロン症(の可能性あり)」、というもの。血液検査結果の「アルドステロン」と「レニン」の値の比(アルドステロン/レニン)が200を超えたら確定診断を受ける基準になるとのことだが、結果は「1160」。限りなく黒に近いグレー。

初耳な症状なので調べてみたところ、だいたいこんな感じ。

  • 普通の降圧剤に反応しない二次性高血圧と言われる高血圧症の原因の1つ
  • 片側の副腎に良性腫瘍ができていること、または両側の副腎が過形成状態になっていることが原因
  • 原因に応じて手術か薬での治療を行う

1.原発性アルドステロン症

【概要】
高血圧症の5%~10%をしめる病気です。若年から高齢者まで広く認められ、女性にやや多い病気です。アルドステロンは、ナトリウムの貯留により血圧を上げるホルモンで、大部分は副腎の片側の腺腫(良性腫瘍)で、一部が両側の副腎全体が大きくなる過形成から過剰に作られる病気です。

慶應義塾大学医学部 内科学教室 腎臓内分泌代謝内科

本態性高血圧患者に比べて、脳卒中や心房細動、左心室肥大など心血管系の合併症を高率に発症することも報告されています。最近ではアルドステロンが心血管系で局所産生され、直接心筋や血管などに作用して線維化を進めることも明らかになっています。

PAは臓器障害のリスクファクターとして認識され、早期の診断・適切な治療が必要です。

原発性アルドステロン症 検査 ガイドライン 治療 手術:東北大学病院

おだやかでないですね。

適切な検査と診断をしてくれた主治医に感謝。
今後はまず確定診断へ。

しらす丼

入院中にいただいたので、先に母と子どもたちが味わっていた「しらす」。
改めて今夜、しらす丼にして食べてみた。
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たっぷりのしらすの上にはトロトロの温泉玉子。
たっぷりのしらすの下には青じその千切りと白ゴマ。そしてフワフワご飯。
これが美味しくないはずがないわけで。

食べ盛りの玲は、どんぶり飯を半分食べた後にご飯をさらに追加してペロリと食べていた。
いやはや。恐るべし成長期。

絢8歳

絢8歳の誕生日。
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言う事もやる事も、一人前になりつつ、まだまだ甘えたいお年頃。
二人の兄に鍛えられつつ、着々と成長している。

母と一緒に作るケーキ作りもだんだんと手際が良くなってきた。
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薔薇の形のトッピングは母の作。
シューイチのコーナーで中丸くんが作っていたマンゴーローズを使ったタルトケーキの記憶を参考に、桃缶で。

さばけた

魚のさばき方を教えてくれる「さばける塾」なるイベントが開催されるのをTVCMで見かけた玲が「これに行きたい!!」と熱望したため、参加してみた。絢もついでにご一緒。

さばける塾は服部栄養専門学校の服部先生が実行委員長を務める「日本さばけるプロジェクト実行委員会」が行っているイベント。魚のさばき方を教えることを通じて日本の海洋文化への理解・伝承、海洋環境保全活動への参加を促すのが目的、とのこと

集まったのは9組18人程。最初に受けたのはシェフの模範作業。鯵を三昧おろしにする手順を実演しながら説明してくれた。さすがはプロの技、とっっっっっっっても簡単そうに、かつ綺麗にさばいていく。

参加者に漂う漠然した不安感。「意外に簡単そう」を軽々飛び越し「簡単そうに見えるけど結構難しいのでは‥」という雰囲気に覆われる。

何はともあれ、厨房へ行って作業開始。

まずは鯵をさばく。
三枚おろしにする、小骨を抜くなど。
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次に調理。
オリーブオイルに浸した鯵に、カレー粉をまぜた生パン粉を付けて中火でじっくり揚げ焼き。
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最後に盛り付ける。
ソースはマヨネーズとトマトピューレを混ぜたもの(オーロラソース?)。
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そして、おいしくいただく。
一流ホテルのパンとスープも付いてきた。
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これでなんと無料。最高です。

やり方さえ分かってしまえば意外と簡単。
これからもいろいろさばいてみよう。

退院とその後

入院6日目。事前に担当の先生から予告されていた退院予定日。

4人部屋の隣のベッドに入所したおじいさんが消灯後の深夜に探し物を初め、ナースコールで呼ばれた看護師さんと一緒にガシャンガシャンやった結果こちらも目が覚めてしまい眠れなくなってしまったので、入院のお供として大活躍したiPod nanoでNHK FMを聞いてみると「眠れない貴女へ」という、とてもタイムリーな番組がやっていたけど、ほどなく終ってしまい、そこから他の人のイビキやら物音がとても気になるモードに入った結果、とっても寝不足な状態で朝を迎えたものの、すべての検査で異常は無く、無事退院となった。

今後は処方された薬を服用しつつ、2週間後の再診で問題無いかの再確認を行うという段取りに。今回の件とは別の異常もちょっと見つかったものの、それはまた別の話で治療をしていきましょうということになった。(これはこれでまた大変そう)

入院費のことをまったく気にしていなかったが、会計してみると5泊6日で約8万5千円。妥当な額だけど、なかなか厳しい臨時出費だなぁと思っていたが、健康保険の高額医療補助の案内を見て驚いた。

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一部負担還元金という制度のおかげで、自己負担の上限が2万円だった。

組合によって額が違ったり、収入によるレンジ設定があったりと様々のようだが、うちの組合では一律2万円。なんだかちょっと申し訳無いくらいな気持ちになってしまう。定職に付くというのは、こういう安心感を得るということでもあるのだなぁ。

休日の入院生活

土日は外来がお休みになるので、とても静かな雰囲気。レントゲンや心電図の検査も行わず、体温と血圧の測定のみ。じっとしている入院生活によって長く感じる日中の時間が、より一層ゆっくりと流れていく。

医師や看護師さんたちも減る。
が、入院している患者は減らないし、むしろ救急患者などで増えることもある。
つまり、看護師さん1人辺りの担当患者数は平日より増える。

各種検査は無いにしても、忙しいのはあまり変わりが無いのかもしれない。