「何がそんなにすきなの?」
TVを見始める前にかみさんに聞かれて、むむむと思った。
あらためて言われると、なぜナウシカがこれほど好きかが分からない。
宮崎駿の他の作品も人並には好きであるが、ナウシカだけは別格だ。
考えてみると、いくつかの要因があるように思える。
一つは原作。
映画を(TVで)見た後に原作の存在を知ったという順番ではあるが。映画のストーリーの背景に隠されていた原作の壮大な世界を知ってから、さらにはまった。
もう一つは音楽。
言わずと知れた久石譲の楽曲がツボにはまった。ペジテのブリックから飛び出したナウシカをトルメキアの船が追うシーンで流れる「メーヴェとコルベットの戦い」が好きだ。エンディングの「鳥の人」は聞いていると泣きそうになる。
あと、ナウシカを見ているといろいろと昔の事を思い出す。
中学の夏休み、自由研究(朝顔の観察)のために徹夜をしていて、そのときにTV放映を撮ったビデオを見たときのこと。初めて原作本を買って、その後なかなか出てこない続きの巻を待ち望み、毎月徳間書店の新刊情報をチェックしていたときのこと。会社に入って初めて仕事で徹夜したときに「鳥の人」を聞きながら朝焼けの空を見て、心地良い疲労感にひたっていたときのこと。高田馬場の映画館で初めて(最初で最後)スクリーンでナウシカを見たときのこと。
ナウシカには自分の人生の縮図が収められている、といっても過言ではない。かも。
どうも好きとか嫌いとか、そういう感情では無いみたい。
説明は難しい。
また次回の放映を楽しみにしていよう。